松江市朝日町478番地18松江テルサ別館2階【JR松江駅前(北口)コンビニエンスストア真上】
松江 Virtual Gaming Playersの第一回となる今回は、PCで動作するヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)であるOculus Riftやスマートフォンによって動作するGear VRを中心に、講演と体験会を行います。
Oculus RiftやGear VRで動作するソフトウェアを開発できる「ゲームエンジン」と呼ばれるツール群の2大巨頭であるUnityとUnreal Engine 4について Unity Technologies JapanとEpic Games Japanの方々にお越しいただき、ご講演と実際にそれぞれのツールで作られたソフトウェアの展示をして頂きます。
さらに、今回は特別ゲストとしてMikulusやMikuMikuAkushuなどで有名なGOROman氏にも御講演を賜り、多くのGear VRを展示して頂く予定です。最後に、松江在住の開発者で松江VGP共同代表の野生の男によるVRゲーム開発の事例について発表いたします。
開場は12時45分頃を予定しています。
予定時間 | 講演者 | 内容 |
---|---|---|
13:00-13:10 | 松江VGP主催 長島光太 |
開会のご挨拶&松江VGP発足について |
13:10-13:40 | GOROman | VRについて(仮題) |
13:50-14:20 | Epic Games Japan 下田純也 |
Unreal Engine 4とVRでの事例のご紹介 |
14:20-14:50 | Unity Technologies Japan 山村達彦 |
UnityとVRでの事例のご紹介 |
14:50-15:10 | 野生の男 | Made in 松江のVR開発 |
Mikulus、MikuMikuAkushuなどを開発され、日本屈指のOculus Riftエバンジェリストとして知られています。「主婦でも出来るUnity」というテーマで講演や書籍の執筆を行い、VR開発の裾野を広げる活動も行われています。
老舗ゲームスタジオであるEpic Gamesが開発しているゲーム開発環境Unreal Engineの販売と技術サポートを日本国内で行っているのが横浜市に本社を構える同社です。今回はCEDEC等数多くのゲーム開発者向けイベント・セミナーで登壇されているライセンシーサポートマネージャー下田純也氏と、コミュニティマネージャー今井翔太氏に来て頂きます。
デンマーク発祥のゲーム開発環境で、その敷居の低さから現在世界中で圧倒的なシェアを誇るUnityを日本国内で販売しているのが同社です。今回は、日本のUnity開発者御用達のブログも連載されているフィールドエンジニア山村達彦氏に講演して頂きます。
全講演終了後、会場のレイアウトを変更し講師の方々にOculus Rift、Gear VR、またUnreal Engine 4とUnityを実際に触って体験できる形で展示して頂く予定です。
出展者 | 展示予定デバイス | 展示予定ソフトウェア |
---|---|---|
GOROman | Gear VR | |
Epic Games Japan | Oculus Rift | Unreal Engine 4 / Showdown |
Unity Technologies | Unity | |
野生の男 | Oculus Rift, Gear VR | BLAST BUSTER / Shining Swowrd Dragoon |
島根大学ものづくり部 | Cardboard | |
プロノハーツ | Oculus Rift | PronoDR |
体験会後に行います。こちらのページでご登録をお願いいたします。
懇親会 参加登録
松江Virtual Gaming Players(MVGP)は、松江でVirtual Reality技術を用いたゲーム開発を学ぶ学生向けの定期勉強会です。
ここ島根県松江市はスサノオのヤマタノオロチ伝説、出雲大社や玉造温泉など古くからの歴史を持つ島根県の中では珍しく、関ヶ原以後に豊臣の家臣からこの地の大名になった堀尾吉晴公によって築かれた国宝指定の松江城が残る城下町です。その後堀尾氏に代わってこの地を治めた松平氏によって茶処・菓子処としても有名であり、また「怪談」を書籍にまとめた事で有名な小泉八雲ことラフカディオ・ハーンが来日して始めて赴任した街でもあります。近年では世界的なプログラミング言語Rubyの開発者であるまつもとゆきひろ氏が在住しており、この縁からオープンソース・ソフトウェアを地場産業とするRuby City Matsueプロジェクトが開始されました。このプロジェクトによって松江は多くのIT企業が進出し、また市内の中学・高校でもRubyの授業が行われる国内でも有数のIT都市へと成長しつつあります。
松江ではRubyやオープンソース・ソフトウェアに関するイベントが数多く開催されていますが、多くはソフトウェアを作るHowの一要素であるプログラミングをテーマにしたものに限定されています。ゲーム開発はプログラミングだけではなく、UI/UXデザイン、グラフィックスアート、サウンド、ミュージック、シナリオライティングなど、様々な技術的スキルと芸術的スキルを凝縮した文化的技能の塊となっており、独学で習得することは非常に難い分野です。松江 Virtual Gaming Playersは様々な学生が集まり、それぞれが高いスキルを習得するための支援を目指します。
バーチャルという単語は日本語では「想像の中の作りモノ」というニュアンスを意味する『仮想』と訳されますがこれは厳密には誤訳で、本来は「実質・事実上」というニュアンスで使われる単語です。そのためバーチャル・リアリティと書くと英語では「事実上の現実世界」という意味合いを持ちます。
その「バーチャル世界」を実現するための技術が追い付き始めた現在では海外にて非常に盛んな企業活動が行われています。Facebookが20億ドルで買収したOculus VR社がその筆頭で、Microsoftも現実とバーチャル世界を融合する複合現実デバイスのHoloLensを発表したり、GoogleもAndroidで動作するCardboardをリリースするなど、グローバルIT企業が相次いでVR技術へ投資しています。日本のSony Computer EntertainmentもPlaystation 4の周辺機器としてHMDのProject Morpheusを発売予定で、リビングにバーチャルリアリティが来る日が近付いています。
「事実上の世界を作る」バーチャルリアリティ技術はゲームだけではなくシミュレーション、映画、観光、教育、eコマース、医療など様々な分野への応用が期待されており、AR技術と合わせて今後10年間で爆発的な市場の成長が見込まれています。本勉強会ではゲーム開発に加えこのVR技術を利用する手段を学ぶことで、将来を担う技術者の成長を支援することを目指します。